【メモ】被災地に向かう方へ
先日、いわき市災害救援ボランティアセンターを通して
作業に参加してきました。
行く前に、私もいろいろと不安がありましたので
どなたかの参考になるかと気づいたことをメモしておきます。
他のセンターでは、色々と違う点もあるかもしれません。
まず、ボランティアセンターが現在も活動しているかどうか
行く直前に確認しておいた方が良いと思います。
休止しているところもありますので。
いわきも、本当は5月で終了の予定だったのですが
まだまだ見通しが立たないとのことで
無期限延期になったと聞きました。
市内のホテルは被災者を受け入れている所もあるため
なかなか取れないようです。
日立や郡山という遠いところから通っている方もいらっしゃいました。
9時から受付が始まり、
初参加の人には10分ほどのオリエンテーションがあります。
ボランティア保険にも無料で加入できます。
作業内容は様々です。
毎日、いろいろな所から
ボランティアの要請がセンターに入ってくるので
場所・作業内容をスタッフの方が読み上げ、
希望者が手を挙げて何人かのグループで現地に向かいます。
「どこどこに行ってください」と指示されることはありません。
覚えている範囲では
久ノ浜地区の瓦礫の撤去作業、
合同慰霊祭を行った学校の後片付け、
これからイベントを行う場所でのテント設営、
個人宅の津波被害の後片付け、
側溝の泥のかき出しなどなど…
私は、津波の被害で取り壊し予定の個人のお宅に伺いました。
取り壊し予定とはいえ家の中をからっぽにしなければならず、
家電や家具を含めた全てのものを
巨大なゴミ袋に分別する必要があります。
さらにスコップで砂を土嚢に詰めていくのですが
これまたかなりハードな作業でした。
炎天下での作業は、帽子が必須です。
私は当日、30度を超える日だったにもかかわらず
行きのバスに帽子を忘れてしまったのでした…(バカ)
日焼けどめをしっかり塗っていたにもかかわらず、
お昼休みに鏡を見たら見事にマスク以外の部分が真っ赤に日焼け。
安全上の理由で長袖・長ズボンということもあり
絶え間なく汗が流れ落ちるので
強力な日焼けどめもあまり役に立ちません。
マスクは、普通のものを持参しましたが
センターで防塵マスクをいただきました。
こちらの方が、呼吸がしやすくて良かったです。
いろんなものが舞い上がるのでマスクは必須です。
そして、軍手。
何かが手に刺さったりすると危ないので
革軍手が良いと知人にアドバイスをいただきました。
軍手の上からかぶせるビニール手袋も貸していただきました。
ヘドロの水の中に手を突っ込むような作業もありましたので
防水性を考えておくと良いと思います。
津波から既に3ヶ月以上が経過し、
その間、この蒸し暑い気候の中で放置されていたものの中には
ひどい状態のものも多数あります。
持ち上げたら蛆虫がビッシリ、などということも。
さらに、私が行った四倉地区は水道が復旧しておらず、
汚れた手を洗う場所がありませんでした。
よって、タオルを持っていても汗を拭くのも困難です。
首や頭にタオルを巻いて、
できるだけ汗が落ちるのを防ぐ工夫をしていました。
ウェットティッシュがあると便利かと思います。
消毒用のアルコールはセンターで用意されていました。
飲み水は一日で2リットルほど必要でした。
(足りなければセンターでももらえます)
こまめに水分補給してこれだけの水を飲んだにもかかわらず、
トイレには全然行きたくなりませんでした。
すべて汗として流れ出ていたのでしょうね…
脱水症状にならないよう、細心の注意が必要だと思います。
そして、疲れには塩分が本当に効きました。
梅干しや塩飴など。
靴は安全靴が最適なのでしょうが、
スニーカーの方も多かったです。
長靴なども貸し出しがありましたが数に限りがあるようです。
私も行く前は、女一人が数日手伝いに行ったところで
助けになるんだろうか、と考えたりしました。
行ってみても、やはり個人の力は微力だと感じました。
でも、みんな同じ思いなのだと
他の参加者の方々とお話していて感じました。
阪神大震災の時とはまた事情が違い、もともと人口も少なめで
都市部から離れているため、気軽に行ける距離でもありません。
日帰りの方も、2〜3日の方も多いです。
そんな人たちが数百人集まることで成り立っている。
一人一人の力は本当に微力かもしれないけれど、
その積み重ねが大きな力になるのだとしみじみ思いました。
海外を含め、遠方からも大勢の方が来てくださっています。
そして高齢の方がとても多く、申し訳ないくらいでした。
私が一緒に組んだグループにも60代、70代の方が…
皆さん、とてもお元気で
力仕事もバリバリこなしてらっしゃいました。
「もう定年迎えたし、時間だけはあるからね。
若い人たちは仕事もあるし、ままならないでしょう」と。
神戸から長期で滞在してらっしゃる方は
「阪神大震災で、本当にお世話になったからね」
と仰っていました。
私も仕事があるため、長期で参加するのは難しいのですが
また数日でも休みが取れたら参加したいです。
ボランティアセンターに貼ってある地図。
帰り際に皆、どこから来たかシールを貼って帰ります。
左上には海外からの方々も。
鬱々とした毎日を過ごしがちでしたが、
こんなにもたくさんの人たちが応援してくれているのだと
力が湧いてくるのを感じました。
そして、現地には来られなくとも
応援してくださる方がたくさんいることも実感しています。
日々いただくメッセージが嬉しいです。
ありがとうございます。
福島も、そしてその他の被災地も、
一歩一歩進んでいけますように。
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