前回の記事は、あくまでもその時点での放射能レベルの話です。
長い目で見れば、このままで良いはずがありません。
日を追うごとに水・土壌の汚染は広がってきています。
けれど、国はまだ福島原発の廃炉を明言していません。
このまま落ち着かせて、何とか維持したいのでしょう。
石原都知事が、3月25日に福島で明言しました。
「私は今も原発推進論者である。」と。
この期に及んで何をバカな、と思います。
人間の手に負えないものであることが
誰の目にも明らかになったのに。
本当はチェルノブイリの時点で理解するべきだった。
人間は核燃料を処理する術を持たず、
石棺に閉じこめるしかなかったというのに。
その石棺ももうすぐ耐久年数を過ぎようとしている。
今、関東圏は停電や水の汚染で大騒ぎですが
たとえば「じゃ、これに署名協力お願いします」と
原発廃炉署名の紙を差し出すと多くの人が黙り込んでしまう。
面倒なことには巻き込まれたくない、と。
便利な生活だけは手放したくない、と。
所詮他人事だと思っていませんか?
今も福島にとどまらざるをえない人々、
とどまっても救援物資を届けてもらえない人々、
そして避難しようとしても差別されている人々のことを
どう考えていますか?
こんな事態を二度と起こさないためには、
不便になる生活を受け入れていこうという意志が必要です。
そう、原発のない生活です。
単に今回のような事故が怖いからだけではなく、
人の命を使い捨てにする歪んだ施設だからです。
「女川原発は無事だから、しっかり作ればイケるはず」
という意見は、その視点から却下です。
今回のことを機に、いろいろなことを知りました。
原子力発電所の中では、常に被曝しながら働いている人々がいる。
何の保障もなく、安い給料で。
危険な仕事だと知らされず、騙されて命を落とした人も大勢いる。
○1995年にイギリスで放映された番組、全編見られます。
「隠された被曝労働 ~日本の原発労働者~」 (25分)
○こちらは原発労働者について文字で解説。
「原発で働く人々」
いくら最先端の施設であろうと、生活が便利になろうと、
人の命を犠牲にするのが前提の施設なんておかしい。
青臭いと言われようが私はそう思います。
そして皆さんも本当は分かっていると思います。
連日、作業員の方々の被曝のニュースを見て何も感じませんか?
私がこんなところで何を言ったって、
何も変わらないことくらい百も承知です。
でも、一人でも多くの人が現実を知り
意識を変えていくことが今は大事なのではないかと思います。
一向に収束する気配を見せない福島原発の事故。
私たちが、これから長年向き合っていく問題となることは
間違いないでしょう。
目を背けないことが第一歩だと思います。
そしてこんな経験をした以上、長い時間がかかっても
原発を持たない国を目指すべきだと切に思います。
廃炉の署名運動を始めてくださった方がいらっしゃいます。
FAXかメールで受け付けているとのことなので、
ご協力いただける方はぜひお願いいたします。
↓
福島原発の「廃炉」を求める有志の会
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