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2010年12月の記事

2010/12/31

2010年、たくさんの出会いに感謝

相変わらず更新していないブログですが、
今年も覗きに来て下さった方、どうもありがとうございました。

何だか本当にあっという間で、でも密度の濃い一年でした。

体を壊してばかりだった去年を反省して、ジョギングも始めたし。
ほぼ毎日3~5km、寒くなっても続いてます。
1月には10kmマラソンに出ますよ~(^-^)

後半は、同業者の方との出会いがたくさんあって、
刺激を受けっぱなし。
セミナーなどにも幾つも参加しつつ、
今後の方向性についてたくさん考える機会がありました。

同業者と一口に言っても本当に幅広いです。
言語も英語だけでなく、ドイツ語やフランス語、韓国語などなど。
映像翻訳でも字幕や吹き替え、ゲーム、ニュースなど色々だし
実務翻訳の方とも多く知り合いました。
やはり分野によって人の「色」が違うのは面白いですね。

たくさんの方々と話して思ったのは、あまり分野にこだわらず
横のつながりを増やすのも大事だなぁということ。
他分野の方のお話から学ぶことも非常に多いですし、
通訳の方のお話も面白い。
みんな、言葉や文化について日々真剣に考えつつ
異国との架け橋になるため努力している仲間に変わりないです。

嬉しいご縁を大切にしていきたいなと思います。
とはいえ、ビジネスライクな関係では全くないんですよ(笑)
皆さん本当に魅力的で楽しくて、また会いたいなと思える人ばかり。
ネット上では言葉を交わしつつも、
まだお会いできていない方もいるので来年が楽しみです。

一方で、すごい先輩方に囲まれて、
勉強不足を痛感したことも数知れず。

なので来年は、勉強の年にしたいと思っています。
仕事に追われて、他のことが何もできない…では本末転倒ですが
現実、今はそんな状態。
気づけばフリーランス翻訳者となって5年目に突入していますが
ここまで、ただ必死に突っ走ってきただけのような。

自分が何を望んでいるのか、何ができるのか、
しっかり見極めて一歩ずつ進んで行きたいと思います。

勉強も仕事もこなしつつ、きちんとお休みもとって趣味も楽しむ。
そのためには収入も増やさなければ。

うーん、できるかな?ちょっと自信なし(笑)
でも頑張ってみまーす。
ジョギングも続けるぞ~!

それでは、たくさんの出会いに感謝しつつ
来年の具体的な目標を考えながら新年を迎えたいと思います。

皆様も、どうか良いお年をお迎えください(^-^)

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2010/12/03

ゴッホ展-国立新美術館にて

やっとゴッホ展を観てきました。
初めての国立新美術館。
建物自体がとても美しく、しばし見とれました。

ゴッホがミレーの影響を強く受けているということは、
絵を見ただけではなかなか分からないと思います。
印象派の影響の方がまだ分かりやすいですよね。

でも実際はミレーの「掘る人」の模写に始まり、
何枚も何枚も「掘る人」の習作を重ねていたそうです。
その他にも「種まく人」など、農民の姿を描いたもの。
それら同じモチーフの絵が何枚も何枚も展示されていて、
何かを追い求める人の執念というか凄みに、まず圧倒されました。

ゴッホは、ほぼ独学で絵を学んだ人だそうです。
模写や、技法書を読むことによって学んでいったといいます。
ゴッホが読んでいた技法書なども展示されていました。
黄ばんだボロボロの本を眺めていると、
そのページを繰っていたゴッホの姿が目に浮かぶようで
つい足が止まってしまいます。

特に人だかりができていたのは、
「アルルの寝室」「灰色のフェルト帽の自画像」
そして浮世絵のコーナーあたりでした。

そう、浮世絵。
日本の浮世絵からも多大なる影響を受けたというのは有名ですが
やはり日本人としては単純に嬉しくなります(^-^)

「アルルの寝室」がとても印象的でした。
実物大の部屋も再現されていて、
それにまつわるエピソードも知ることができます。
この寝室があったのは、ゴッホが作ろうとしたユートピア--
アーティスト仲間を集めて一緒に暮らそうとした家でした。
後にゴーギャンと共同生活を送りますが
耳切り事件ですぐに破綻してしまったのは有名な話です。

そういったことを知った上で改めてこの絵を見ると、
「休息を描いた絵だ」というゴッホの言葉にもかかわらず
仲間を求めた芸術家の孤独を感じます。

晩年、サン=レミの療養院で描かれた庭の木々は
どの絵も、美しいのだけれどどこか淋しく悲しい。
敷地外に出ることを許されなかった時期。
それでも、描く。とにかく描くのです。
いつでも、どこでも…

ただ毎日、荒れ放題の庭を眺めながら、
ひたすら絵を描き続けたゴッホ。
生きること=描くことだったのでしょうね。
これこそ「ライフワーク」というものなのでしょう。
圧倒されます。

ゴッホに影響を与えた様々な画家の絵も展示されています。
点描で有名なスーラの絵なども久々に見られて嬉しかったです。

色々な人の影響を受け、模倣に始まりつつも、
それをとことん消化して、自分の作品として昇華させていく。
その過程がよく分かる展示でした。

真似るならここまでやらなきゃダメなのだろう、と。
よく盗作か否かで問題になったりしますけど、
そのレベルでは本来、問題外なんじゃないかな。

映画にたとえるなら、
「隠し砦の三悪人」が「スターウォーズ」になったくらいのレベル。

そこまでとことん追求できる人を天才と呼ぶのかな、などと
ふと考えたりした展覧会でした。


東京では12月20日まで。
その後、福岡と名古屋を巡回するようです。
機会がありましたら、ぜひ足を運んでみてください。

没後120年 ゴッホ展 公式サイト

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