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2009年3月の記事

2009/03/20

コレット「シェリ」映画化

仕事の調べ物中に、偶然見つけました。
以前、こちらにも書いた「シェリ」
ミシェル・ファイファー主演で映画化されたそうです。
全然知らなかった~。

以前の記事(ストーリー完全ネタバレです。ご注意)

予告編がこちらで見られます。

「シェリ」公式サイト

ミシェル・ファイファーとキャシーベイツ…
うーん…フランスには似合わないかな(^^ゞ

…なんてことはさておき!
どちらも大好きな女優さんなので
ぜひぜひ観たいな~とワクワクしています。
全国公開されるんでしょうか。なんかちょっと微妙なような。


最近また、寝る前はDVDを観ることが多いです。
映画館で観たい映画が、ちょっと尽き気味。

「幸せのレシピ」
キャサリン・ゼタ=ジョーンズが魅力的。
タイトル通り、幸せな気分になれる映画でした。
ただ、舞台がレストランなのに
料理の魅力が生かしきれてない感じ…
その点、「レミーのおいしいレストラン」なんかの方が
はるかに上のような。

「ユー・ガット・メール」
久々に見直してみた懐かしい映画。
メグ・ライアンの可愛さには、改めて吃驚。
この映画の魅力は
彼女とトム・ハンクスの演技力だと再確認しました。
ネット接続のモデムの音も懐かしい!
NYで実際に自分が訪れた場所も多く、
ちょっとセンチな気分に。

そして、連続ドラマ「アグリー・ベティ」
話題のドラマは出来るだけ見ておこうと、実感する今日この頃。
仕事で「あー観ておけば良かった!」と思ったことが
何度あったことか…

次なる標的は「プリズン・ブレイク」です。
ハイ、今更ですが(笑)


「セックス・アンド・ザ・シティ」くらいのヒット作になると、
普通にドラマの日常会話の中に折りこまれてきますね~。
確か、最近「アグリー・ベティ」で聞いた気がします。
「まるで、あの4人組みたい!」とか。
「1人で電話を待つなんて、
サラ・ジェシカ・パーカーじゃあるまいし」とか。
こういうとき、分かった方がニヤリとできますね

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2009/03/05

映画「オーストラリア」

2009/03/04 19:14

「オーストラリア」を観てきました。

「オーストラリア」公式サイト

うーん…あまり期待しないで行ったのですが
予想以上に期待はずれでした。
最近、当たりの映画ばかりだっただけに
落差が際立ってしまったのかも。

何よりもまず、一番に出てくる感想が「長い!」。
もう、「いつまで続くの~」って感じでした。
これは致命的。
時間的には、「ベンジャミン・バトン」だって
同じくらい長かったはずなんですけどね。
辛うじて、ノッて観てられるのは牛追いの場面あたりまでかなぁ。

それでも、ちょっと苦痛な面もありました。
危機一髪の場面を「魔力」のようなもので切り抜けるのは
どうかと思うんですけど…

監督は、バズ・ラーマン。
個人的にイマイチだった「ムーラン・ルージュ」の監督です。
その監督が、「土地の持つ魔力のようなものを伝えたかった」と
語っていたのは知っていました。
でも、なんだか魔力の意味を取り違えているような。

オーストラリアの大地は美しいです。
その映像が一番楽しめたかな。
でも、あくまでも映像だけ。

土地に対しても、原住民アボリジニに対しても、
表面的すぎて掘り下げが足りなさすぎに感じました。
戦争の扱いに関しても、人物に関しても。
物語のために、すべてが都合良く動かされている感じ。

ニコール・キッドマン演じる貴族の婦人は
イングランドからやって来て、
ほとんど葛藤もなくオーストラリアの地で暮らし始めますが
そんなもんでしょうか?

アボリジニにしても、マンガに登場する魔法使いみたいな扱い。
彼らも人間ですよね。
魔法使いじゃないはず。

そしてアボリジニの彼らは歌を大切にしていますが
キーワードになる歌が「Over the Rainbow」だなんて!
いや、大好きな歌なんですけど
なんていうか…違う気がするんですよねぇ。
あえて「原住民アボリジニ」を取り上げるならば。

たぶん、私は相当ひねくれた見方をしているのだと思います。
周りでは、鼻をすする音も聞こえましたし。
(花粉症かもしれませんけど)

でも、まったく涙なんて出なかったし、
正直どこにも感情移入できなかったような気がします。
強いて言うなら、ジュディ・ガーランドが銀幕に映り
「Over the Rainbow」を歌うシーンでは懐かしくてうるっと…
いや~、でも思い出してみると
なんだか「オズの魔法使」との絡みも中途半端。

導入部のコメディチックなノリ、
中盤の壮大な牛追いシーンのあたりのノリ、
そして後半の戦争シーン。
どれもこれもが浮いてる感じです。
詰め込みすぎなんでしょうね。

私、やっぱりこの監督苦手なのかも。
やたらスローモーション使うのも苦手だし、
せっかくの美しい風景も、なんだか夜空がCGぽかったり。

むしょうに、「ダンス・ウィズ・ウルブス」が観たくなりました。
こちらは、原住民といってもネイティヴ・アメリカンですが。
3時間をあっと言う間に感じる名作でした。
原住民との関わりを描くなら、これくらいの深さが欲しい。
「オーストラリア」の中のアボリジニは、
単なるキャラの域を脱していないと思います。

久々にがっくりくる作品でした。
宣伝には相当お金かけてますけどね。

でも、ヒュー・ジャックマンはかっこ良かったなぁ。

悪役がどっかで見たような…と思ってたら
デヴィッド・ウェンハムでした!
「ロード・オブ・ザ・リング」のファラミア役です。
ヒュー・ジャックマン主演の「ヴァン・ヘルシング」でも
面白い役で出てましたよ~。

字幕は、戸田奈津子さんでした。

これは翻訳者とは関係ないですけど
最近の字幕は、出す場所を工夫してますね。
白っぽい画面では左に寄せたり右に寄せたり。
実際に仕事していると、なぜ寄せたのか分かるんですけど
一般の人には謎なようで…
「なんか、字幕が右にいったり左にいったり、縦になったり
めちゃくちゃで落ち着かない!」
という友人もいました。

なかなか難しいものですね…

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2009/03/01

チェンジリング

映画の日ということで、「チェンジリング」を観てきました。

「チェンジリング」公式サイト

changeling(チェンジリング):
【意味】
取り替えっ子;
ひそかにまたはうっかりして取り替えられて残された子.
(ランダムハウスより)

その名の通り、我が子を取り替えられてしまった女性のお話。
ある日、息子が行方不明になった。
半年後、「見つかりました!」と言って連れてこられたのは
別人だったという…
実話を基にしています。

アンジェリーナ・ジョリーが苦手なので少し迷いましたが
クリント・イーストウッド監督ということで非常に観たくなりました。
しかし、「ミスティック・リバー」が後味悪すぎて苦手だったので
一抹の不安もあり…

でも結論から言えば、観て本当に良かったです。
「ミスティック・リバー」とは後味がだいぶ違います。
アンジェリーナ・ジョリーも、新たな一面を見せてくれました。

まさに「事実は小説よりも奇なり」です。
こんなことが、まさか本当にあったとは。
頻繁に聞こえてくる「LAPD」という略語は
Los Angeles Police Department(ロサンゼルス警察)の意。
腐りきった、という表現ではとても足りないくらいの腐敗ぶり。
ネタバレは控えますが、
ある意味、連続殺人犯などよりも怖ろしい存在に感じました。

予備知識は予告以外なしで観に行ったのですが
やっぱり正解でした。
こんな事件が絡んでくるとは知らなかったので
最後まで、息をのみながら鑑賞。

映像もとても美しく、時代の雰囲気が出ていて
あっという間の2時間半でした。
ちなみに音楽担当もイーストウッドです。


*****以下、ネタバレあり*****


連続殺人犯が少年達に性的虐待をしていたという事実が
映画の中では描かれていませんでした。
観た後で調べて知ったのですが、これにすごく救われました。
映画のテーマとしては必要なかったと思いますし
たとえ事実とはいえ、そこまで描かれていたら
なんともやりきれない気分になっていたと思います。
(まあ、想像はつくんですけれども)
想像に任せる範囲に留めてくれて、本当に救われました。

そうでなくても、つらすぎる事件ですから…

下記に、現実の事件の詳しいいきさつがあります。
(完全ネタバレです)
なぜ遺体が全て白骨化していたのかも分かります。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%83%E3%83%88%E4%BA%8B%E4%BB%B6

http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/murder/text2/northcott.html

当時、偽の息子を引き渡された時の
クリスティン・コリンズの写真。
(クリックすると大きくなります)

Collins

この裏での警察の動きを想像すると、怖ろしいです。

しかし、やるせないですね。
結果的に、この事件をきっかけに警察の腐敗が暴かれ
クリスティンは社会を大きく変えることになった。
救われた人も大勢いた。
それはすごいことだけれど、そもそも彼女が望んでいたことは
そんなことではなかったのに。

「My son!」という叫びが今も耳に残ります。

一番号泣してしまったのは、
数年後に見つかった少年の言葉でした。

「なぜ今まで名乗りでなかった?」
「怖かったから」
「じゃあなぜ、今頃名乗り出たんだ?」

この質問に対して答えるシーン。
堰を切ったように溢れ出る感情、
子供らしい素直なセリフに涙が止まりませんでした。
向こうの子役は、本当にいい演技をしますね…

殺人に手を貸すことになってしまった子供の姿も、
見ていて胸がキリキリと痛みました。
こんな経験をして普通の人生を歩むことができるのだろうか?と。
(実際は、家庭を持って長生きされたそうです)

なんだか、本当にいろいろなことを考えさせられる映画でした。
一生、息子を捜しつづけたというコリンズさんの人生を思うと
やるせなくなります。

だからこそ、途中のアカデミー賞のエピソードが救いでした。

「私は“或る夜の出来事”に賭けるわ!」

ああ、映画とか観てはいたんだな。
少しは、自分自身の人生も楽しむことはできたのかな。
このエピソードが事実かフィクションかは分かりませんが、
ほんの少しでもそう感じさせてくれるシーンがあって良かったです。

『或る夜の出来事』、私も昔観ました。
こういう時代を感じさせる小ネタは嬉しいですね。

字幕は、松浦美奈さんでした。

最近では珍しく、手書きっぽかったですね。
懐かしい雰囲気で良かったです。
ベンジャミン・バトンは、手書きっぽく見せた
コンピュータフォントのように感じたんですが…

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