「ロング・エンゲージメント」
今度の金曜日で終わってしまうと聞き、
どうにか平日に観ようと、残業のあとにレイトショーに行きました。根性。
幼い頃の結婚の約束を信じて、
戦争に出かけた恋人の生還を信じて待つ、ラブストーリー。
そんなイメージで観にいったら、見事に裏切られました。
よくよく見てみれば、この映画、R-15指定。
今まで観た戦争映画の中でも、かなりシビアな映像の部類でした。
そう、本格的な戦争映画であり、謎解きサスペンス。
甘いラブストーリーの要素はとても薄いです。
入れ替え制のシネコンで鑑賞したのですが、
物語の中盤で席を立ってしまい、戻ってこなかった女性客がいました。
おそらく、あまりに想像と違ったので
我慢できなかったのではないでしょうか。
ちょっと、詐欺な宣伝だったんじゃないかと思います。
予想とは違いましたが、興味深く観てきました。
恋人の消息を追って、旅を続けるマチルドを演じる、
オドレイ・トトゥは、本当に魅力的。
頑なな一途さが愛おしい。
この役柄にぴったりの、意志を持った瞳です。
ほかにも魅力的な俳優陣がそろっていましたが、
あまり話すと謎解きのネタバレになってしまうのが残念。
ジョディ・フォスターが出演しているのは特筆に価します。
印象的な役柄です。さすがの存在感。
そして、やはり「アメリ」の監督。
映像センスは突出していると思いました。
そもそも、フランスの片田舎というだけで絵になってしまうんですが、
郵便配達人の存在感とか、「MMM」のシーンなどは、
物語の筋と直接に関係はなくても、強烈に映像として目に焼き付きます。
テンポもよく、決して斬新な話ではないのに飽きさせない。
作りこまれた映画だなあ、という印象でした。
原作小説があるそうです。
小説のほうがミステリーとして読み応えがあるかもしれません。
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