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2005/01/16

コレット著 「シェリ」

シェリ

「青い麦」で知られるコレットの、恋愛小説。
最近みっちーネタばかりなので、
素晴らしかった新潟ライブレポは他の方におまかせして、本の紹介を。

以下、あらすじです。


主人公レアは、50代にさしかかった美しい元高級娼婦。
シェリという、20代に入ったばかりの美青年を愛人に持っている。
長いことレアに甘やかされ、賞賛されて、いい生活をしてきた、
いわばジゴロである。

シェリに結婚話が持ち上がっても、レアはかいがいしくその世話をやく。
嫉妬などみじんも見せない。
そう、「年上の女の余裕と包容力」を演じ、シェリをつなぎとめるためである。

案の定、若い妻に物足りなくなったシェリはレアのもとに戻ってくる。
涙を流しながら、君を愛していると取りすがるシェリを見ているうちに、
レアの「女」の部分が激しく燃え上がる。
初めて、シェリに対して愛の言葉を惜しみなく投げかけ、
独占欲をあらわにする。


唖然とするシェリ。
きみはそんな女じゃなかったはずだ、
だから好きだったんだ、というシェリの言葉に、
それまでの恋の駆け引きが一瞬にして無になったことをレアは悟る。
「あんたは戻ってきた・・・そして、一人のお婆さんを見つけたってわけね・・・」


このあと、残酷で鮮烈なラストシーンがあります。

筆舌に尽くしがたい、普遍的な真理と魅力のある物語です。


黒木瞳さんと岡田准一くんあたりで映画化してみてはどうでしょう。
なんて、いじわるを言ってみたりして(^-^;)

ただの恋愛物より、ずっと面白い作品になると思いますけどね。

最近の黒木さんの言動を聞いていて、ふと思い出した作品でした。

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コメント

随分前に読みました
うっちーさんのコメントに、ぐいぐいと思い出されてきました
女ってかわいく哀れですね
本は読めるときになるべくたくさん読んでおくのがいいとつくづく思います

投稿: あけみ | 2005/01/18 06:50

>あけみさん

さすが、読んでいらっしゃいましたか。
残酷で、けれどグサッとくるリアルさがありました。
実は「青い麦」をまだ読んだことがないので、
そのうち読みたいなあと思っています。

フランスの恋愛小説というのは、独特の世界を持っていますね。
一時期、フランソワーズ・サガンにはまって読破したことがありました。
彼女の代表作「悲しみよ こんにちは」など、
何度読んでもうならずにはいられません。

さすが恋愛の国。
他では味わえない、愛の深淵が垣間見える感じです。

投稿: うっちー | 2005/01/18 21:03

青い麦は映画もとってもとっても良かったです
青春のエンブレムのように思っています

投稿: あけみ | 2005/01/19 08:25

>あけみさん

なんと、映画もあるのですね。
それは是非、観なくては。
今日、本屋さんで探したらありませんでした(ノ_・。)
気長に見て回ります。

最近、毎週末イベントがあって、
すっかり映画を観ていない私です(^-^;)
あけみさんもこんな時期ありましたね~。

そのうち復活しますのでよろしくお願いします(^-^)/

投稿: うっちー | 2005/01/19 21:46

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