「秘密の窓、秘密の庭」
大御所スティーブン・キングによる、映画「シークレット・ウインドウ」の原作。
「秘密の窓、秘密の庭」本日読了しました。(表題作は未読・・・すみません)
「ランゴリアーズ」の中の一編です。
面白かったです、とても。
何というか、映像的にはかなり忠実に映画で再現されているんですが、
その裏に隠されているストーリーの根幹というのが大分違う気がします。
結末が違うのは周知の通りなんですが、
そこに至る過程や原因も、かなり違った解釈がされている感じです。
それぞれに楽しめます、ハイ。
原作を読んで確信したのは、これはオチで楽しませる物語ではないということ。
映画以上に、原作では早い段階でオチを匂わせています。
(ま、つまりオチとは言えない訳ですが)
けれど、それがわかってからジワジワ怖いという。
人間の深層心理というものについて、リアルな怖さがある。
作家の性というものに、作家が真正面から挑んでいます。
そして、怖さと共に、哀しみが漂うのです。
映画と原作に共通して感じたのは、
この作品には深く哀しい愛の物語があるということ。
壮大なラブストーリーでもあるということです。
私はその点では、かなり切なかったです。
観ていても、読んでいても。
キングの作品は好き嫌いが大きく分かれると思うのですが、
この作品はとても読みやすい部類に入ると思います。
映画を観た方ならなおさら楽しめると思うので、是非どうぞ。
それにしても「Secret Window, Secret Garden」って
美しい題名ですね。うっとり。
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