魚にジッパー!?
今日のお昼休みに衝動買いしました。
食に関する本は、読んでいるだけで美味しくて大好きです。
で、この「旅行者の朝食」ですが、
タイトルどおり旅行者の朝食について語った本かと思ったら、
全然違っていました。
元ロシア語通訳者である米原さんが、様々な国の食べ物について
文化的背景をからめて深く考察しているエッセイなのです。
もっと軽いエッセイかと思ったので、ちょっとびっくり。
まだ読み始めたばかりですが、キャビアに関する興味深い記述がありました。
以下、概略です。
キャビアとは、チョウザメの卵。ロシアにとっては貴重な輸出源。
だが、最近個体減少の危機に瀕している。
チョウザメは100年以上生きる魚で、何度でも卵を産めるのに、
一度腹を開いて卵を取り出して終わりではもったいない。
これに注目した研究者たちは、帝王切開後、腹を開いた開口部に
特殊繊維を用いたジッパー(日本のYKKが開発製造)を取り付け、
何度でも卵を取り出せる方式を実現している。
ほえ~~~、と唸りましたよ。
いつの間にそんな技術が。全然知らなかった。
まあ特殊繊維というくらいだし、
私たちの頭に浮かぶものとはだいぶ違うのだろうけど、
ジッパーがついてる魚が泳いでいるのを想像すると、なかなかシュールです。
日本のYKKなんて、誇らしいですね。
・・・・と、しばしチョウザメの腹のジッパーに思いを馳せました。
気を取り直して読み進めると、密輸に関連することなど
さらにキャビアについて詳しい事情が説明されます。
そして数ページすすんだところ・・・・
「なお、ジッパーの話、あれは嘘である。」
なんて、さらっと書いてあるんですけど。
そりゃないよ!!唸っていた私の時間を、思いを返せ~!!(ノ_・。)
真面目な考察ばかりでなく、ユーモアも交えて素晴らしいエッセイです。
でも、こればっかりは丸っきり信じてしまったために、
ちょっと頭にきてしまいました(笑)。
(○`ε´○)プンプン!!
・・・・信じた私がバカですか??
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コメント
わたしも買ってますよ~。
チョウザメの件は、読み落としそうなくらい、あっさり書いてますよね。
わたしは、「夕食は敵にやれ!」が好きですね。
よく食べるわロシア人…。でも、すごく幸せそう…。
あと、山羊のお乳も飲んでみたいチャレンジャーなわたし。(^-^;)
投稿: かける | 2004/11/13 00:36
>かけるさん
あ、やっぱり。
ロシアの話が多いのでかけるさんが喜びそうだな~と
思いながら読んでいましたよ。
「夕食は敵にやれ!」も、面白かったですね。
毎晩遅い時間に夕食をとっている私は耳に痛かったけど(笑)。
林間学校のあたりの記述、すごく好きでした。
私はトルコ蜜飴と
絶品のハルヴァが食べたいです~。
投稿: うっちー | 2004/11/13 13:02
見抜かれてますね。えへへ。
オビにある「ロシアのヘンテコな缶詰」を目ざとく見つけて即買です。
読み返していたら、ロシア料理が食べたくなってしまいました。
夜の食事は、肥満のもと。
お互い気を付けましょう。わたしも最近お腹がぽこっと…(^-^;)
投稿: かける | 2004/11/14 23:15