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2004/09/19

「トゥー・ブラザーズ」野生の美

何気なく観に行った「トゥー・ブラザーズ」。
このひねりの無い邦題はどうにかならないもんかと思いながら、
雄大な自然の中のドラマを堪能してきました。

ストーリーは予告のとおりで、それ以上でも以下でもありません。
まずありえない話ですが、よく練られたおとぎ話だなあと思います。
おとぎ話、好きです。

ジャングルの大自然と、駆け回る野生の動物たち、
それらを見ることだけでも貴重な体験でした。
虎の肢体を、心から美しいと思いました。

どうしてもこういった映画を観ると、人間が憎らしくなります。
不思議なもので、動物の方に感情移入してしまい、
「人間なんてやっつけちゃえ」という気分になってきます。
けれど、そんな単純な話ではないわけで。
「共存」の難しさを、しみじみと感じさせられます。

やはり、動物にとっては大自然の中で暮らす方が幸せ。
でも、人食い虎の存在で命を脅かされる人々がいる。
そのために「ハンター」というものがいて・・・日本にはない概念ですね。

サーカスに連れて行かれ、尊厳を奪われる虎。
この辺はもう、完全に悪いのは人間です。
でも、私は喜んでサーカスを観に行ったことが何度もあります。
田舎では、サーカスのライオンが脱走して、
民家の庭で発見されて撃たれるという事件も見ています。
これらはもう、完全に人間のエゴです。

そうして気づくのです。
こうやって、この映画を観にきている私たちだって同じだということに。


誰だって、近所に虎が出て、自分の命が危ないという状況になったら
虎を退治しようと思うでしょう。
けれど、それで虎の頭数が減っていき、のこり一頭ということになったりしたら
「保護しなきゃ」と世間が騒ぎ始めることでしょう。
愚かなことではありますが、じゃあどうするのが正解かと言われたら
正解なんてあるんでしょうか。

こういった映画を作る行為も、人間のエゴの一つでしょう。
けれど、このようなテーマを持つ映画を通して大自然の美しさを伝え、
自然と人間の共存について考えさせるきっかけを与える行為には、
大きな意味があると私には思えます。

世界は広く、見たことのない国、見たことのない動物、
見たことのない自然や見たことのない戦いが、無数にあります。
見たことがなければ考えることもありません。
人間が唯一の存在でないと知るためにも、
たまにはこういった映画が必要なんじゃないかと思います。


それにしても、人間というのはやはり、一番罪深い生き物であると思えます。
大自然というのは、生きるために、命を奪い奪われて成り立っていくわけですが、
人間は、「奪われる」ことを許せないわけですから。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

うっちーさん
こんにちは
忙しい中でも時間を作って映画も本もたのしんで居られますね

私は最近映画館に行っていません
暫らく行かないと、わざわざ出かけて行くのが面倒に思えます
なにを観たいかも分からなくなっていました

「トゥー・ブラザーズ」野生の美

自然と生きもの私の好みです
近くで上映されたらいきたいなぁ! と待っています

投稿: あけみ | 2004/09/21 05:54

あけみさん、こんばんはo(^-^)o

私も、少し映画館から離れるとしばらく行かなかったりします。
そういう波ってありますよね。
そのうち「これが観た~い!!」っていうのがきますよ、きっと。

今は車で30分くらいのところまで通っていますが、
いざとなれば歩いて10分の所に大きな映画館があります。
やはり、近いから気軽に行けるんでしょうね。

実家にいた頃は、一番近い映画館までバスで1時間以上かけて通っていました。
でも、真っ暗な帰り道、バスに揺られながら映画の余韻に浸るのが
また大好きだったりしたものです。
昔は、映画は1人で行くのが好きでした。

あけみさんは結構、映画館が遠いのでしょうか?
車の免許をとったら、もっと気軽に行けるかもしれませんね♪

投稿: うっちー | 2004/09/21 23:48

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